爪水虫

足の水虫はつらい。
大切な人にうつすのは、もっとつらい。

爪水虫コラムCOLUMN

角質増殖型水虫

「角質増殖型水虫」を知ろう!

一般的に良く知られている水虫ですが、「かゆい」 「じくじく」「ジメジメ」といったイメージが強いのではないでしょうか。実は、その正反対の特徴をもつのが「角質増殖型水虫」です。症状が水虫のイメージとはかけ離れているため、水虫とは気がつきにくく放置されがちです。悪化してから発見されることも少なくありません。重症化した場合、足だけでなく爪も水虫にかかっている場合があります。そうならないためには、早めに治療を始めることが大切です。

図のような症状がある場合は"要注意"です。またこのような目に見える症状があっても、「かゆみ」はほとんど感じられないので、「かゆみ」は水虫かどうかの判断基準にはなりません。気になる症状があれば、必ず専門医に相談しましょう。

【コラム】10人に1人以上が水虫関連で受診!

皮膚が真菌に感染した場合、医学用語では「皮膚真菌症」と呼ばれます。真菌は、カビなどの菌の総称で、水虫の原因となる白癬菌もこの仲間に含まれます。
皮膚真菌症で医療機関を受診する人のうち、最も多いのが足や爪の水虫を中心とした「白癬菌感染症」。受診者の12%を占めるといわれています。(「2006年次皮膚真菌症疫学調査報告」Med. Mycol. J Vol.53, 185-192, 2012)
つまり、何らかの症状を訴えて皮膚科を受診する人の10人に1人以上が、白癬菌感染症で病院を訪れているというほど、水虫は非常にありふれた病気なのです。

足のカサカサ対策の一環として治療を始めましょう!

角質増殖型水虫は、慢性で治りにくい足白癬で、かかとを中心とした足の裏の皮膚が硬くなっているために塗り薬が浸透しません。そのため飲み薬で治療します。角質増殖型水虫の場合、爪水虫を合併することが多く、飲み薬で治療すれば一緒に完治させることも可能です。早ければ1~2か月で症状が改善し、3か月程度で完治するでしょう。

治療しなかったらどうなるの?

角質増殖型水虫は、乾燥によって肌がカサカサしたものや、高齢によってかかとの角質が分厚くなったものと勘違いされ、見過ごされがちです。また冬場に悪化することが多く、乾燥によるひびやあかぎれと誤診されることも多いようです。水虫と気が付かず、そのまま放置されると皮膚がカサカサ・ボロボロと剥がれ落ちます。剥がれ落ちた皮膚は、実は水虫の原因となる白癬菌の巣窟。家のあちらこちらに白癬菌がばらまかれることとなり、感染は家族中に広まります。白癬菌の感染は足だけにとどまらず、全身にも広がることがあります。お子さんやお孫さんに感染した白癬菌によって、皮膚炎や湿疹によく似た「体部白癬(タムシ・ゼニタムシ)」を発症するかもしれません。

治療に取り組んだ場合の半年後のイメージは…!

冬場に悪化することが多く、保湿クリームなどで乾燥を回避しようとしても、症状の改善はみられません。自己判断をせずに今のうちに皮膚科を受診すれば、的確な治療を始めることができます。少しでも早く治療を開始すれば、角質が厚くなってかかとに亀裂がはいるといった辛い状態を食い止めることができるだけでなく、完治も早くなります。前年の冬にこのような症状がみられた方は、専門医に相談してみましょう。家族で同じ症状を持つ方がいる場合には一緒に治療を開始し、家族間での水虫のキャッチボールを回避しましょう。