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最近、足の爪がちょっとヘン。
爪が白く濁ったり、黄色くなったりして気になります。
病気なのですか?
爪の病気のなかで一番多いのは「爪白癬(つめはくせん)」、いわゆる爪の水虫で、日本人では10人に1人がかかっていると言われています。
爪白癬は爪のなかに白癬菌という水虫の原因菌(カビ)がすみついて起こる感染症です。
患者さんの男女比は男性が約6割、女性が約4割といわれています。
白癬菌って何ですか?
白癬菌というのはカビの一種で、私たちの皮膚を覆っている角層や爪、髪の毛などに住み着いて感染症を引き起こします。
ほかのカビと同様、高温多湿な環境が大好きで、一般に20~40度、60%以上の湿度を好みます。
肉眼で見ることはできませんが、顕微鏡で100倍ぐらいにするとよく見えます。
白癬菌は皮膚の角層、爪、髪の毛などをつくっているケラチンというタンパク質を栄養にして生きており、この白癬菌が引き起こす病気の中で一番ポピュラーなものは足の水虫(足白癬)です。
爪白癬にかかってしまうとどうなるんでしょうか?
爪白癬の症状で最も多くみられる初期症状は、爪の一部が白や黄色っぽく濁ってくることです。
また、時間が経つに連れて、濁った部分が拡がって爪が厚くなっていくのですが、厚くなった爪はもろくてボロボロと崩れ落ちるようになります。
爪そのものには神経が通っていないため、爪のかゆみや痛みは感じません。むしろ爪の周りがかゆくなることがあります。
爪白癬の場合は爪が厚く変形してくると、靴を履いたときに痛みが生じたり、ひどい場合には痛くて歩けなくなったりすることもあります。
主に“見た目”が変わってしまうのですね。その他には何かありますか?
もう一つの大きな問題は大切な人にうつしてしまうことです。
痛みやかゆみがないからと放っておいて、バスマットやスリッパ等を介して家族や友人にうつしてしまったということがよくあります。
切った爪やボロボロと崩れ落ちた爪の中でも、白癬菌はケラチンを栄養にしてしぶとく生き続けます。
爪の水虫を放っておくと家族に感染!?
さらに爪白癬では、足白癬を併発していることが多く、足と爪で白癬菌のキャッチボールをしてしまうため、いつまでたっても治らないという悪循環に陥ります。
市販のお薬で、爪の水虫に効能・効果の取れているものはありません。