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角質増殖型水虫は、慢性で治りにくい足白癬で、かかとを中心とした足の裏の皮膚が硬くなっているために塗り薬が浸透しません。そのため飲み薬で治療します。角質増殖型水虫の場合、爪水虫を合併することが多く、飲み薬で治療すれば一緒に完治させることも可能です。早ければ1~2か月で症状が改善し、3か月程度で完治するでしょう。
角質増殖型水虫は、乾燥によって肌がカサカサしたものや、高齢によってかかとの角質が分厚くなったものと勘違いされ、見過ごされがちです。また冬場に悪化することが多く、乾燥によるひびやあかぎれと誤診されることも多いようです。水虫と気が付かず、そのまま放置されると皮膚がカサカサ・ボロボロと剥がれ落ちます。剥がれ落ちた皮膚は、実は水虫の原因となる白癬菌の巣窟。家のあちらこちらに白癬菌がばらまかれることとなり、感染は家族中に広まります。白癬菌の感染は足だけにとどまらず、全身にも広がることがあります。お子さんやお孫さんに感染した白癬菌によって、皮膚炎や湿疹によく似た「体部白癬(タムシ・ゼニタムシ)」を発症するかもしれません。
冬場に悪化することが多く、保湿クリームなどで乾燥を回避しようとしても、症状の改善はみられません。自己判断をせずに今のうちに皮膚科を受診すれば、的確な治療を始めることができます。少しでも早く治療を開始すれば、角質が厚くなってかかとに亀裂がはいるといった辛い状態を食い止めることができるだけでなく、完治も早くなります。前年の冬にこのような症状がみられた方は、専門医に相談してみましょう。家族で同じ症状を持つ方がいる場合には一緒に治療を開始し、家族間での水虫のキャッチボールを回避しましょう。