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爪は硬いためか、骨や歯と同じようにカルシウムでできていると思っている方が少なくありません。爪は皮膚の表面を覆っている角質が硬く変化したもので、いわば皮膚の一部です。爪は皮膚や髪の毛と同じケラチンというタンパク質からできています。同じケラチンでも、皮膚は「軟ケラチン」からできているのに対して、爪や髪の毛は「硬ケラチン」からできているため、硬さが異なります。
皮膚が新陳代謝によって生まれ変わるように、爪も代謝を繰り返しています。手の爪は1ヶ月に平均で3mm、足の爪は1.5mmほど伸びるといわれています。指によって伸びる速度は異なっており、指先を流れる血液の量や靴の当たり具合などから、足の小指は一番伸びにくい傾向があります。
伸びた爪はただ短く切ればいいというわけではなく、健康的な美しさを保つにはコツがあります。
また、ネイルサロンなどでは、爪切りは爪を傷めるのでヤスリで爪を削るほうがいいと勧めているようですが、爪切りでもヤスリでも爪への負担は変わりません。
マニュキアやジェルネイルでのおしゃれを楽しんでいる方も多いと思いますが、これらを除去する際のリムーバーに含まれている"アセトン"という成分は、爪の油分を奪い、爪を乾燥させます。ネイルを取ったときには、油分の多いクリームなどを塗って爪の乾燥を防ぐようにしましょう。また、ジェルネイルを剥がす際の、爪のファイリング(爪の形をやすりで整えること)も、爪にダメージを与える一因となっています。爪を休ませることなくネイルアートを長期間継続して行うと、爪の再生が追い付かなくなり、爪がどんどん劣化していく場合があります。その結果、爪が薄くなる、ぼろぼろに崩れるといったトラブルを招き、ひどくなると二枚爪や爪甲剥離を招いたり、爪が変形したりといった症状をあらわします。美しい爪のたとえとして、「さくら貝のような爪」という言葉があります。さくら貝は薄いピンク色ですが、爪がさくら貝のような色に見えるのは、爪の下の血管が透けて見えるからです。「薄くて、なおかつ硬い爪」、これが理想的な爪です。正しくケアをすることで、健康で美しい、理想的な爪を保ちましょう。